登ったルート
富士宮の登山口から登り始め、六合目からプリンスルートに入ります。プリンスルートから御殿場ルートへと入っていくルートで登っていきました。
プリンスルートとは
令和の天皇が皇太子時代、富士登山をしたときに利用したルートとして「プリンスルート」と名付けられました。このプリンスルートには、休憩するベンチと机があってそのベンチを「プリンスチェア」とひそかに呼ばれています。
「プリンス」と呼ばれているこのルートですが、宝永山に登りきるまでは御殿場ルート同様に足が沈み込む砂地獄のルートです。下りで利用するときは、1歩でおよそ3mほど進むことができるとして下山するにはとても便利なだけど、登るときにはかなりキツいので体力に自信のない人にはプリンスルートはおすすめできません。
赤岩八合館
今回利用した山小屋は七合九尺にある「赤岩八合館」です。
この赤岩八合館は、令和天皇が皇太子時代に富士山に登ったとき、利用をした山小屋として有名な山小屋です。
山小屋の女主人と当時の皇太子が一緒に写っている写真が飾ってありました。
ここの山小屋のスタッフの方々は、みなさんとても親切でユニークな人たちでした。
この山小屋は女性主人ですが、肝っ玉母ちゃんって感じの人なので話してみるとみんな好きになっちゃうような女性です。
今回の登山予定
今回の登山予定は、1日目は赤岩八合館で宿泊して2日目は日の出少し前に起きて山小屋で日の出を見るという予定です。
ツアーグループも一緒の山小屋に宿泊していましたが、ツアーグループは山頂で日の出を見るために2時ごろ出発する予定のようでした。
ナイトハイクは真っ暗な中、ヘッドランプの明かりだけで山を登っていくのでかなり神経を使います。
体力に自信のない人は、無理をしないで明るくなってから山頂を目指しましょう。
天気が悪かった
富士山に登る数日前からこの2日間は天気が良くないことを承知で登ったのですが、2日目が風も雨も強くて山頂を目指すのは危険だと判断して山小屋から下山しました。
ツアーグループも2時ごろ山頂へ行けるように準備をしていたようですが、天候が悪すぎたので無理はせずに明るくなるのを待っていました。
そのほかの山頂の日の出を狙っていた人たちも、夜中に外に出るのは諦めて小屋でのんびりしていました。
明るくなってからも、天候は回復することがなかったのでほとんどの人が下山していきました。
山頂をトライした人たちも9合目あたりまで行って、危険を感じたようでみなさん撤退してきていました。
天気の悪いときには、無理をしないで安全に元気に下山できる道を選ぶようにしましょう。
山で無理をして、下界で待っている人を悲しませるようなことは絶対にダメです。
初めての雲海
初日に雲を抜けると、初めて雲海を見ました。雲の下は天気が悪かったのに、雲を抜けると日が照っていて写真はありませんがブロッケン現象も初めて見ることができました。
まるで雲の絨毯のようです。でも、飛び込んだらあの世へダイブしてしまうので、絶対に雲海へ飛び込まないようにしましょう。
赤岩八合館は結構遠い
7合目まで登ると、山小屋がたくさん見えてきます。
日の出館(2015年から3年連続でやっていませんでした)、わらじ館、砂走館そして赤岩八合館です。
わらじ館で山小屋のスタッフさんに赤岩八合館までは40分くらいで着くと聞いて歩いたのですが、途中で私の足がつったのもあり、1時間はかかりました。
赤岩八合館は御殿場ルートのなかで、一番高い場所にある山小屋でした。
山小屋が見えているのになかなか着かないのって精神的にキツいので、普段山登りをしない人はもう少し低い場所にある山小屋での宿泊をオススメします。
夕食はカレー
富士山の山小屋の定番、夕食はカレーライスです。
赤岩八合館は自分が食べられる量だけ自分で盛り付けるスタイルだったので、食欲がない人やたくさん食べる人には嬉しいスタイルですね。
甘めのカレーなので、お子さんも安心して食べることができると思います。
もし、カレーが苦手な人は別のメニューを購入するか、自分で持ち運びましょう。
布団は1枚に2人
この日はたくさん人がいたので、1枚の布団に2人寝る感じでした。隣の人がすぐ隣で寝ているので、寝返りを打つのに気を使います。
土日の富士山はどこの山小屋もこんな感じだと思うので、覚悟をしてくださいね。
消灯は9時
消灯は9時でしたが、友人は疲れたのか消灯前にすでに爆睡していました。
わたしは初めての山小屋ということで興奮もあり、星空を見たり夜景をみたりして消灯後もしばらく起きて過ごしました。
寝ている間に風が強くなってきて、雨も強く小屋に降り注ぐ音が凄くなっていきます。
雨や風の音が凄く、みんな時々起きては「すごいね・・・」って感じで不安な一夜をすごしました。
5時半ごろ起床
山頂で日の出を狙う組は、夜中の1時半ごろにみんな起きだす音で強制的に起こされます。
耳栓を持っていった友人は途中で起きることなく爆睡をしていたので、ぐっすり寝たい人は、耳栓を用意するといいと思います。
山小屋のスタッフさんの
「日の出だよ~」
っていう声でみんなが一斉に起きましたが、天候は回復しておらず、よくよく見るとスタッフさんが小さなお子さんのためにお椀を使って日の出を再現してくれていました。笑
ゆっくりと朝ごはんを食べて、8時ごろ下山を開始します。
風が強く、真っ白で2~3m先が見えないなか飛ばされないように気を付けながらゆっくりと下山をし、11時ごろには5合目に無事到着できました。
富士山の山小屋はちょっと特殊
たいていの山小屋は予約が無くても宿泊することができますが、富士山の山小屋の場合は予約が無いと基本的には宿泊することができません。
なので、富士山で山小屋を利用するときには必ず予約をしましょう。
今回、天候が荒れている深夜0時ごろにナイトハイクにチャレンジしていた男性が悪天候のため、山小屋に宿泊させて欲しいと訪れてきました。
山小屋の女主人のやさしさでその男性は朝まで無事に山小屋に宿泊することができましたが、富士山の山小屋では基本的にはこういったことはNGなので注意しましょう。