マダニってやつは・・・

madani_3 ちょっとした知識
2018年5月に徳澤園で、テン泊して蝶ヶ岳に登りました。そのときのテントは友人のを貸してもらったのですが、テント内にマダニらしき虫がいました。

 

マダニってなんだか危険っていう意識はあるけど、実際にマダニってなにが危険なんだろうって思ったのでマダニについて書いてみます。

マダニの生態

 

マダニは漢字で書くと真蜱。

節足動物鋏角亜門クモ綱ダニ目(せっそくどうぶつきょうかくあもんくもこうだにもく)の動物。

※節足動物とは=昆虫類、甲殻類、クモ類、ムカデ類などの外骨格と関節をもつ動物のこと。

鋏角亜門とは=節足動物の中で、分けた分類のこと。蜘蛛、サソリなどがこれにあたる。

クモ網とは=体が頭胸部と腹部の2つがあり、8本の足をもっており、口の前後には鋏角(ハサミやナイフなどの第一付属肢のこと)と触肢(頭胸部の第二付属)がある動物。

 

マダニは動物が放つ二酸化炭素や体温・体臭、振動などをマーラーと呼ばれる器官を使って感知し、動物にひっついて血を吸います。

 

メスのマダニに至っては約1mlもの血を吸うことができ、体を1cmほどにも大きく膨らませることができるのです。なんだか想像すると気持ちが悪いですね。

 

人間にとってのマダニの存在とは

 

マダニに噛まれることにより、感染症を引き起こすことがあります。

リケッチアやウイルスなどの病原体を持っているマダニに噛まれると、「重症熱性血小板減少症候群」や「日本紅斑熱」「ライム病」「回帰熱」などの病気を発症します。それぞれの病気の特徴は以下のとおりです。

重症熱性血小板減少症候群

6日~2週間で発熱、消火器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛など)、頭痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、痙攣、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸器症状(咳など)、出血症状(紫斑、下血)などを引き起こし、重症の場合は死に至ることがあります。

 

日本紅斑熱

2~8日で頭痛、発熱、倦怠感、刺された部分が赤く腫れてかさぶたができます。発熱とともに紅斑の症状がが出てかゆみ・痛みを伴って、重症の場合は死に至ることがあります。

 

ライム病

数日~数週間で噛まれた部分から、赤い皮膚の炎症を引き起こします。筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感などの症状も伴うこともあります。

 

体内を菌が循環することにより、皮膚症状、神経症状、心疾患、眼症状、関節炎、筋肉炎を引き起こして場合によっては不整脈や循環器症状、リンパ球種などの症状が出ることもあります。

 

回帰熱

発熱期と無熱期を繰り返すのが特徴です。高熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、倦怠感、咳などの症状が出ます。場合によっては髄膜炎、点状出血、紫斑、結膜炎、肝臓・脾臓の腫大、黄疸などを併発することもあります。

 

このような発熱と症状が3~7日続いて、熱が下がります。この無熱期では発汗、倦怠感、低血圧症、斑点状丘疹(米粒くらいの発疹)などの症状が出ることがあります。この時期は5~7日続いたあとにまた発熱します。治療をおこなわないと致死率は30%とかなり死の危険の高い病気です。

 

こうやってマダニに噛まれたときの症状を調べてみると、とても危険な動物なんだなっていうことがよくわかりますね。この前のテント内で、誰もマダニに噛まれなくて本当に良かった・・・

 

マダニってどこで会えるの?

 

マダニは鹿やイノシシ、野ウサギなどの野生動物が生息しているところに多く生息しています。また、人間の身近なところでは庭や畑、あぜ道などに生息しています。庭で動物を飼っていると知らない間に動物がマダニの生息場所になっていることが多くあるようです。

 

ペットを庭で飼っている人は、マダニが生息していないか注意深く見てあげましょう。

 

マダニの予防策

マダニが生息していそうな場所に行くときは、肌の露出を控えるようにします。長袖・長ズボンでさらに手袋をして、首にはタオルなどを巻くなどして肌がなるべく出ないようにしましょう。

 

ズボンの中に入ってくることもあるので、格好悪いですがズボンの裾がすぼまったズボンもしくは、靴下の中にズボンの裾を入れてズボンの中に侵入することを防ぎます。

 

マダニの生息している場所から帰ったら、服を家の外で払って家の中にマダニを持ち込まないようにします。入浴中にマダニに噛まれていないかチェックもするようにしてください。

 

マダニの予防策として、忌避剤を使用するのもとても有効のようです。

マダニ用の虫よけスプレー

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最近は、キャンプやBBQ、山登りがとても流行っています。野外のレジャーはとても楽しいのですが、そこには人間以外の動物の居住地です。

 

予防できることは前もって予防の準備をして、野外のレジャーを楽しみましょう。私も山登りをするときには、マダニがいるかもしれないということを意識して山登りを楽しみたいと思います。

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